近鉄特殊狭軌線
日本最大の私鉄、近鉄に、762mm軌間の路線が存在しました。
元は三重軌道、北勢鉄道により開業し、三重交通となった路線が、1965年に近鉄に統合されたものです。
三重交通時代に使用されていた客車は、かなりの数が尾小屋鉄道に譲渡されています。
かっては内部・八王子線、と北勢線がありましたが、北勢線は2003年に三岐鉄道に譲渡されており、内部・八王子線が残るのみとなりました。
その内部・八王子線も2015年4月から第三セクター「四日市あすなろう鉄道」「四日市あすなろう鉄道」の運営となり、近鉄から「特殊狭軌線」はなくなりました。
内部・八王子線
近鉄四日市から内部まで5.7kmの内部線と、内部線の日永から伊勢八王子まで3kmの八王子線がありましたが、八王子線の西日野~八王子間は1974年に集中豪雨で休止となり、1976年にそのまま廃止となりました。
1912年に三重軌道として開業しています。1916年に三重鉄道、1944年には三重交通となりました。
そのころは湯の山線も762mm軌間であり、直通運転を行っていました。湯の山線は近鉄に合併前に改軌されています。
1948年に電化。1965年に近鉄に合併。1976年に前述の通り西日野~伊勢八王子が廃止となりました。2015年に第三セクター「四日市あすなろう鉄道」となっています。
まだ伊勢八王子まで存在していた、1973年の訪問です。
写真をクリックすると全画面表示されます。再度クリックで戻ります。ブラウザによっては拡大されない場合があります。
サ150形160+モニ220形モニ228
1973年11月3日撮影 室山~西日野


モニ210形モニ214
1928年田中車輌(現近畿車輛)製の元四日市鉄道(現近鉄湯の山線)デ50型。手荷物合造車です。モニ210形は4両ありました。1982年廃車。この頃の四日市駅は高架化工事の最中で、内部線の四日市駅は仮駅でした。 今は高架の下にホームがあります。
1973年11月3日撮影 四日市


モ240形モ241
1928年田中車輌製の元四日市鉄道デ60。1形式1両のみ。1977年廃車
1973年11月3日撮影 日永~南日永


サ150形サ160+モ二220形モニ228
モニ220形は、1931年日本車輌製の元北勢鉄道モハニ50ですが、このモニ228は1949年に追加製造され、当初からこちらに配属されています。1982年に電装解除、サ120型122に改造され四日市あすなろう鉄道に引き継がれました。2018年に新製されたサ180形に置き換わり廃車。 サ160は1950年近畿車輛製。モニ220形とよく似た外観です。1977年廃車。
1973年11月3日撮影 西日野~日永


モニ220形モニ228+サ150形サ160
1973年11月3日撮影 西日野~日永


モニ220形モニ228+サ150形サ160
1973年11月3日撮影 西日野~日永


サ150形サ160+モニ220形モニ228
1973年11月3日撮影 西日野~日永


サニ110形サニ113
1927年日本車輌製の元松阪鉄道(1964年三重交通時代に廃止)デ31形。内部線転属の際電装解除され、付随車化。1977年廃車。
1973年11月3日撮影 西日野~日永


1973年11月3日撮影 伊勢八王子~室山


1973年11月3日撮影 室山


サニ110形サニ113+モニ210形モニ212
1973年11月3日撮影 伊勢八王子~室山


サニ110形サニ113+モニ210形モニ212
1973年11月3日撮影 伊勢八王子~室山


伊勢八王子駅
1973年11月3日撮影

