475系 

撮影当時は鹿児島に475系(60hz専用)が3両組成で27編成、大分では457系(50-60hz共用)が同10編成でした。(鹿児島の457系は大分に順次集約されていたようです)いずれも仙台地区・北陸地区同様に車両両端のクロスシートをロングシート化する近郊型改造が施されていましたが、寒冷地での使用でないためか、乗降デッキ壁の大部分が撤去され客席と一体化されていました。クモハ、クハ車については先頭部の屋根の塗り分け方が異なる車両が多く見られたほか、大分の457系では大型前照灯を残した車も多くみかけました。 なお他地区と同様にトイレが残されたのはクハ455形だけで、電動車(クモハ475、モハ474)のトイレは撤去され、デッキ壁の撤去にともなうデッキ部の客室一体化により洗面所跡とともに各2人分の座席が設けられたようです。(全車確認できたわけではありません)。また元トイレ部の窓や臭気抜き換気口については、そのまま残された車両があったり、臭気抜き換気口のみ塞がれたり、窓も併せて塞がれていたりと様々でした。

大型前照灯を残した車両が多かった(多数存在)

クハ457-7 右

近郊型改造により乗降デッキ壁を撤去し客室と一体化されたデッキ、トイレ、洗面所部

クモハ475-33

客室デッキ壁を撤去し客室と一体化した電動車のトイレ、洗面所の撤去跡には2人分のロング席が設けられている。

モハ474-20

荷棚は車両の長手方向に並ぶパイプ状の部材が使用されたり、紐状の網だったり、金属製の網だったり。さらに、ロング化された部分に新設された吊り革の支持パイプも左右が連結されたタイプだったりと様々な様相であった。

・クロス席部分の棚はオリジナルタイプのパイプを使用

クモハ457-15

・クロス席部分の棚は紐状の網タイプ

モハ474-20

・ロング席部分の棚は金属製の網タイプ

クハ455-67

・ロング席部分の吊り革支持パイプが左右連結した仕様

クハ455-16

[参考]非連結タイプと比較

クハ455-11

サロ改造のクハ455のロング席は左右非対称に長く伸びている。また天井に車両の長手方向に掴み棒が設けられている(クロス席は片側2ボックスだけ)

クハ455-607

  

編成によって運転室上部塗装の塗分けのパターンが異なっていました。

塗分けが短い
(九州では多い塗分け)

クモハ475-33

塗り分けが標準

クハ455-606

塗り分けが長い

クハ455-603

塗り分けがZタイプ

クハ455-8

 

屋根上の客室用ベンチレータ(通風器)は撤去されましたが、クモハの運転室上部の箱形通風器については鹿児島所属の475系がそのまま残された一方、大分所属の457系は撤去されていました。

クモハ457-8

トイレ・洗面所の撤去に合わせトイレ窓や臭気抜き換気口は塞がれた模様である。
 撤去にあわせ2人分の座席を新設した関係があるのかも?(窓の有無、臭気抜き換気口の有無の組み合わせパターンは様々で全車の確認はできず。下記は一例)

トイレ窓あり臭気抜きなし

クモハ475-20

トイレ窓なし臭気抜きあり

モハ474-21

 

クハ455の洗面所について設備は残されましたが、一部の車両は使用不能でした。

・使用不能とされたケース

クハ455-403

・使用可能

クハ455-16

   

一部のクハは北陸からの転属車だったのでしょうか。先頭車上部にある列車種別表示窓に、(トンネル内の氷柱による破損防止)庇付きの車が存在しました。

   

クハ455-15





  • 2024年7月25日up